アニメ化されて絶好調の ” ソウナンですか? “
海外のマンガ好きの中には、ほまれのその恐るべきサバイバル能力を指して、
「彼女はJK版ベア・グリルスだ!」
「なんてこった!日本はベアすら萌えキャラにした!」
なんて声もチラホラ。
ご存知ない方に説明すると、
ベア・グリルスとは、ディスカバリーチャンネルの伝説的サバイバーと呼ばれています。
毎回異なる遭難のシナリオから、最低限の荷物(ナイフや水筒)で脱出を試みる番組、サバイバルゲーム(Man vs Wild)が代表作。
「貴重なタンパク質です」という名言を生み出した立役者。
さて今回は、誰もが認めるレジェンドサバイバーであるベア。
彼が映像内で紹介した行動と、ほまれ達がマンガ作中で取った行動の共通する箇所を探していきましょう。
これを見れば、彼女が女ベアと呼ばれるそのゆえんも分かるはずです!
虫を食べる
サバイバルの基本といえば、やっぱり昆虫食。
グラムあたりのタンパク質含有比がケタ違いに多いため、小さな虫でも腹に入れておくことで活動のためのエネルギーをまかなうことが出来ます。
ほまれ以外の3名はかなり抵抗感を持っていましたが、安定的な食糧確保の出来ない段階では、こうしたモノを口にするか否かで生死の境を分けることもあります。
対してベア・グリルスといえば、見るも恐ろしい昆虫を食する場面は、もはやメインコンテンツですらあります。
上記のヒヨケムシという殺人バグを食すシーンでは、主に現地に住む砂漠の民が驚愕したことは有名です。
この他にもベアが食べてきた昆虫は数え切れないほど存在し、サバイバルにおける昆虫食がいかに重要かを我々に知らしめてくれます。
ほまれの味覚はかなりタフ
井戸の中に現れたオオゲジを、「あぶると栗みたいで美味い」とろうそくの灯で焼くほまれ。
ベアですら昆虫食を行うシーンで、「美味しい」とコメントしたものは非常に数少なく、相対的にほまれのタフさが窺えるシーンでした。
おしっこを飲む
冒頭の2話目から喉の乾いたしおんに、自分の尿を飲ませようとしたほまれ。
一見して驚くような行動に見えて、その実ガチなサバイバー界隈では、
「どうしても水がない?おしっこがあるジャン」
ぐらいの、フランクで当たり前な行動なんです。
(もちろん、最終手段ではあるものの)
ベアももちろん、あらゆる土地で自分のおしっこを飲料水の代わりにしてきました。
ある時は乾ききった荒野で、ある時は水筒の雪を溶かすための割り下として…
もっとも有名かつ、シリーズで最初に飲尿で脱水症状を逃れるワザを披露したのはサハラ砂漠編。
なんとベアは蛇の皮を水筒がわりにし、おしっこの詰まったそれを首からぶら下げて持ち運んだのです。
この当時の視聴者らが受けた衝撃は、それはそれは大変なものでした。
これ以後も、ベアが「ドリンキン、マイピー」というパワーワードを苦し気に吐くたび、視聴者たちは「また飲まざるを得ないか…」と神妙な面持ちになったとかならないとか。
自分のおしっこを飲むのは最悪の気分らしい
割と頻繁に緊急飲料水として尿を用いるベアですが、その味は「ひどい」らしいです。
特に前段のヘビ皮魔法ビンは、生臭さもあいまって最低の気分だったとか。
ほまれは割と抵抗なく尿を飲料とすることを勧めていましたが、ベアいわく、「飲まなきゃならない時はいつも嫌な気持ちになる」とのこと。
彼いわく、「美味しくはないけど、飲まなきゃ死んじゃうからしょーがないジャン」ですって。
靴下ろ過水
美味そうに湿った土の水分をすするあすか。
実はこの布、ほまれが履いていた靴下なんですよね。
あとで気付いたあすかは半ベソで、「せめて自分の靴下でやるよ!」と叫んでしまいました。
さて靴下は、サバイバルにおいてはかなり役立つマストアイテム。
ベアも数回に渡って、掘り起こした湿り気のある土から命の水を取り出すことに成功しています。
また靴下以外にも、身に付ける衣類の大半でろ過は行えます。
上記は濁った水から、シャツで応急的に飲み水を確保するシーン。
とはいえ、やはりほまれの言ったように基本は煮沸消毒を行うのがベストでしょう。
サバイバル中に危険な細菌感染を起こすと、かなり死の確率を上げてしまうのですから。
汎用性の高い万能アイテム”靴下”
泥から比較的安全な水を得られる靴下ですが、この他にもサバイバルにおいてはさまざまな用途があります。
上記は滑りやすい雪山を登るために、ブーツのつま先に靴下を履かせる名シーン。
これは非常にうまく機能し、脱出の助けとなりました。
この他にも砂利を詰めて得物を狩る狩猟道具にしたり、結んでロープの代わりにしたりと、用途は多々あります。
日常ではなんてことない衣類が、非日常では貴重なアイテムと化す。
靴下の活躍とは、それはそれは素晴らしいワンシーンなのです。
肛門から汚水で水分を補給する
離岸流にイカダごと流されたしおん。
ほまれの機転により離れ小島から救出されますが、ふたりは島に戻る最中にひどい脱水症状に襲われます。
そこでほまれは洞窟から採集した汚水を、互いに口で肛門に注入する方法を提案したのでした。
浣腸によって大腸から給水するぶんには、口から摂取するよりも危険な水を取り入れることが出来るからです。
しおんは呆けるぐらいのショックを受けましたが、おかげで無事に島へ帰ってくることが出来たのです。
対するベア。究極のハードコア回と呼ばれた、太平洋の無人島編。
数日ものあいだ綺麗な水を得られないベアは、最後の手段として肛門から汚水を注入しました。
ほまれとしおんの場合は口腔からの圧入でした。
しかし独りのベアは、イカダの上部に据えた水筒とチューブから、サイフォンという高さと大気圧を利用した方法で肛門に水を注入します。
映画なんかで車からガソリンを抜き取る時のアレです。
「あとは故郷のことでも考えながら、横になっています…」
この名言は、多くの視聴者らの心と腹筋を揺り動かしました。
獲物の睾丸を食べる
夢の中の回想シーンで、ヘラジカの睾丸を食べる父娘。
幼いほまれが、「キン○マくさい」と言ったように、かなりクセのある味わいだとか。
上記は、ベルベル人のモハメッドからもてなしを受ける名場面。
ヘラジカではなくヤギですが、同じ睾丸を食事として頂くことになるベアです。
短くカットされているので映っていませんが、
モハメッドは吐きそうになるベアを見て思わず、吹き出しそうになっているのが印象的なんですよね(笑)
睾丸は貴重な栄養源
狩猟民族の多くは獲物を神からの授かりものとして、血肉一滴まで大事に頂く風習が強く根付いています。
何も捨てずに、すべてを有り難く頂戴する。
フードロスの多い日本では、こういう考え方が大事なんじゃないかと思います。
素潜りで海洋生物を捕獲する
無人島の場合、多くの食料を海洋生物から得ることになるでしょう。
ほまれはダイビングにて、貝などの捕らえやすい獲物を毎日食卓に並べました。
ベアも海の絡むロケーションでは、素潜りで多くの獲物を捕らえました。
上記はナマコを捕まえたシーン。
味については…
是非、本編をご覧ください(笑)
ハイパーベンチレーションは危険
ダイビング前に行うことで血中酸素濃度を高めるハイパーベンチレーションですが、慣れない素人が行うのは大変危険です。
実際にほまれも、あすかが真似ようとした際にはそれを止めていました。
ベアもかつて素潜りの際にこのテクニックを紹介しましたが、やはり危険性を唱えていました。
海中でのブラックアウトは死に直結するため、軽々に行うべきではない、と。
また海中に潜らない陸地でのハイパーベンチレーションも同じく、過度のものは失神の可能性があります。
安易にマネしないよう、細心の注意を払いましょう。
釣りで魚を捕まえる
食料の安定自給を考えたほまれは、しおんやむつに釣りのコツをレクチャーしていきます。
「性格的に自分には合わない」とは言ったものの、その指導鞭撻風景には、いかにも歴戦のサバイバーを感じさせました。
さてベアですが、彼ももちろん至る水辺で同じように釣りをしてきました。
しかし彼もどちらかと言えば ” ほまれタイプ ” であるため、うまく釣果を得られないこともしばしば。
彼のとびきり見応えのある釣りシーンと言えば、アメリカはディープサウスの湿地帯で行った手釣りでしょう。
なんとこの釣りには道具を用いずに、巣穴に拳を突っ込んでナマズを喰いつかせるのです!
ガチめの悲鳴を上げながらも、大ナマズを見事釣り上げたベア。
彼のレジェンドメモリーが、またひとつ増えた瞬間でした。
排泄物でサメを引きつける
漁に出るため、イカダで沖合まで遠征したほまれ達4人。
しかしイタチザメに周囲を囲まれ、逃げられなくなってしまいます。
そこであすかが催した便意を利用して、投げつけた便にサメを引きつける作戦を実行。
見事にこれは機能し、無事に4名は陸へ帰ることが出来ました。
ほまれ達はディフェンシブな理由で便を使用しましたが、この男は真逆。
なんとサメを食糧にするため、浅瀬におしっこをして有利な場所までおびき出そうとしたのです。
この恐るべきオフェンス思考の結果がどうなったかは、本編で確かめてみてください。
罠をしかける
ピタゴラスイッチのような、即席罠を仕掛けるほまれ。
自然にあるだけの道具でも、見事にウサギを捕らえるためのギミックを組み上げていきます。
もちろんベアも、ワナで食事を得るシーンはたくさんあります。
上記は、寒冷地でリスを仕留めた場面ですね。
人は本質的にタンパク質を摂らないと栄養バランスが崩れるため、サバイバルにおいては必ずどこかの場面で肉を食する必要が出てきます。
よってサバイバーたちは必然的に、ワナを用いた捕獲技術を身に付けています。
河原の石からナイフを作る
仕留めたウサギを解体するために、石から石器ナイフを作成したほまれ達。
この手の石器タイプだとしても、ナイフはサバイバルにおいては非常に重要なキーアイテムとなります。
対してベアも、ナイフを持参しないハードモード回では、同じように河原で手頃な石を見つけては石器ナイフを作成しました。
たとえ見た目が不格好でも、皮を剥ぎ、肉を削いでは食事をもたらす道具となることを示してくれました。
サバイバルにおけるナイフの役割
タンパク質を持つ獲物を狩る時に必須となるナイフですが、その存在は精神面にも大きな寄与を果たします。
独りきりの山中や荒野で、いつ何時どんなものに襲われるか分からない。
そんないざという時にも、最低限身を守れる武器を身に付けているという事実が、自身と高揚感をもたらしてくれる
ベアはこう語っていました。
それらを踏まえると、廃屋から見つけた高枝切りバサミでナイフを作り出したこのシーン。
ほまれが意気揚々とする理由が、ちょっぴり分かりやすくなるかと思います。
地熱オーブンで蒸し焼き
見事に仕留めたウサギの肉を、地熱オーブンで蒸し焼き調理するほまれ達。
実はこのワザ、かなり伝統的な狩猟民族の調理方法なんですよね。
ベアも数回に渡って、たき火の跡の熱くなった砂に、獲物を丸ごと放り込む方法を紹介してくれました。
この調理方法は獲物の皮を剥ぐ必要がなく、なおかつ外はカリッと、中はジュワッと、とってもジューシーな出来あがりになるんです。
いつもマズそうなモノばかり食べているこの番組の中でも、地熱オーブンの調理場面だけは飯テロになるんですよね。
実際に画像のヘビの丸焼きシーンは、スゴく美味しそうに見えました。
ハチミツをとる
自然界にある限られた資源の中でも、ハチミツは特別なごちそうです。
甘いものがほとんどないサバイバル環境でこそ、甘露は五臓六腑に染み渡るのですから。
また貴重な栄養素をふんだんに含むことからも、優先して取得したいリソースでもあります。
作中でもほまれは、ハチ刺されの危険を冒して巣に突入しましたよね。
ベアもバハ・カリフォルニア編にて、ハチの巣穴を発見しました。
煙を浴びると大人しくなるというハチの特性を活かし、巣穴に潜り込んで見事ハチミツを入手することに成功したのです。
ショック症状には注意
ハチミツを入手できたものの、手の甲を数箇所刺されてしまったほまれ。
彼女は比較的無事でしたが、一方のベアはどうだったでしょう?
おでこを刺されたベアは、なんと顔がパンパンに腫れ上がってしまったのです。
当時このシーンは、「エレファント・マン」などと呼ばれ大変話題になりました。
ミツバチにも種類がいくつかあり、毒性の弱いニホンミツバチから、アナフィラキシーショックで最悪死に至るような危険種までさまざまです。
スズメバチに比べると、小柄でついつい侮りがちなミツバチですが、生息地によっては上記のように恐ろしい被害をもたらすことがあるんですね。
不快感を我慢しない
頼れるほまれのパパは、サバイバル環境下におけるストレスコントロールにも余念がありません。
回想の中では沼地を歩くほまれに対して、「足が気持ち悪いだろうから、少し休もう」と促しました。
ベアももちろん、サバイバルにおけるストレスや不快感を甘く見てはいません。
体力や知識も重要ですが、孤独な状況では何よりも精神こそが最も問われる部分だと力説しています。
上記は、竹で作ったハンモックに寝転がるシーン。
地面を伝う虫をよけ、寝心地の良い寝床で心をリフレッシュさせることに成功しました。
ただし、時と場合による
クライミング中に便意を催した時、ほまれのパパは躊躇なく、「ズボンの中にするんだ!」と諭します。
明らかに前段の不快感と矛盾するようですが、これはサバイバルには優先順位というものが存在するからです。
- 命
- 水
- 食糧
- シェルター
こうしたプライオリティを常に天秤にかけながら、サバイバーたちは一瞬一瞬で最も適した行動を取捨選択しているのです。
よって時には、パンツを汚してしまっても登り切らないといけない壁、というものが存在するのです…!
地熱温泉に入る
人工的に組まれた石垣に囲まれる、自然の温泉に浸かる四人。
束の間の極楽を味わい、明日への活力を得るシーンです。
ベアもアイスランドでは、地熱を利用した泥浴びを楽しみました。
この回は全体的にハードモードだったため、ここでのリフレッシュは何よりも得難いものだったと思われます。
基本的にサバイバルでは、冷水の水浴びが可能なロケーションですらも僥倖です。
よって温水の温もりを得られる貴重な場所は、古来から多くの人々に愛されていたんでしょうね。
海の温水には危険もある
ただしほまれ達の居たような、海水を含む温泉は危険な場合があります。
付近に活動中の海底火山がある場合、海水と反応して二酸化硫黄を含んだガスを噴き出すからです。
温泉の熱源に海底火山が関わっていることは多く、必然的に危険は身近になり得ます。
二酸化硫黄は大半の生物にとって有毒な成分となるため、海面からガスの立ち込める周囲には近寄らないようにしましょう。
思いのほか広範囲に散乱するガスによって、最悪、命を奪われることになります。
流れ着いた漂流物を利用する
無人島を散策する4人。
あすかとしおんは、使えるか分からないなりに人口の漂流物をかき集めていきます。
こうした日常でゴミと分別されるものも、サバイバル環境下ではまるで価値が変わることがあります。
ベアも同じく、ほぼ全編に渡って、拾い集めたゴミに何度も命を救われてきました。
彼にとって孤島の海岸線は、まさに宝の山と呼べるでしょう。
画像のシーンではゴムホースを使って、即席の竹モリを作成。
海に潜って魚を狩猟しました。
マンガを読むのがかったるいと言う方には、上記アニメ版もオススメです。
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