一部ではカルト的な賑わいを見せる、実写化もされた人気作品、「孤独のグルメ」
今回は単行本の中から、特に目を引くゴローちゃんの名言・名場面を集めてみました。
この記事を見れば、アナタも一躍、孤独のグルメマイスターです!
定食屋でキレるゴローちゃん
「モノを食べる時はね 誰にも邪魔されず 自由でなんというか 救われてなきゃダメだんだ」
「独りで静かで豊かで…」
客の目もはばからずバイトを怒鳴り散らす店主に、ゴローちゃんの怒りが爆発するシーン。
独自の理論を展開します。
見よ、この尊い眼差しを。
何が偉いって、この独白もちゃんと他のお客さんが帰るのを見計らっているところ。
他の誰かの食事をジャマしたくないという、彼なりのポリシーが見えています。
突っかかってきた店主に、返り討ちで古武術をキメるゴローちゃん。
しかしさんざん怒鳴られていた当の本人にいさめられ、思わず素に戻ってしまいます。
居酒屋でキレるゴローちゃん
「やめなさいよ」
呑めない部下に酒を強要する上司。
居合わせたゴローちゃんは、下戸として彼の代弁をはかります。
か、カッコイイ…!
本作では酒の呑めない男としてのモノローグが多々あり、下戸なりに悩みが多いことを吐露しています。
そんなゴローちゃんだからこそ、飲酒の強要は見逃せない悪行です。
歪んだ飲みニケーションを是正すべく、ゴローちゃんの古武術が再び火を噴く!
腕をキメてぶん投げる鮮やかな手腕で、アルハラ上司を撃退しました。
そういうものあるのか
第一話、アーケード街の食事処にて。
キリリとした表情でモノローグを浮かべるゴローちゃん。
「持ち帰り!そういうものあるのか」
テイクアウトする客を見逃さない、鋭い観察眼。
こんなにもまじまじと店内を見渡すなど、まるで他企業のスパイか、保健所の役人のよう。
実際、退店の際には後ろ姿を怪しげに見送られています。
相当浮いた客だったのでしょう。
人間火力発電所だ
「うおォん」「俺はまるで人間火力発電所だ」
焼肉屋で大食いのスイッチが入ってしまい、やたらと食いすぎてしまうゴローちゃん。
セリフがここだけ切り取ると荒唐無稽ですが、もちろん理由はあります。
それは食事をしている場所が、川崎であること。
冒頭で火力発電所の前を通り過ぎており、そこからイメージを増幅させたワケです。
とはいえ肉を燃料、身体を発電機と置き換えるのはさすがゴローちゃんといったあたり。
ひとり焼肉をする時はアナタもぜひ、「うおォん!」と心の中で呟いてみましょう。
焦燥感にかられるゴローちゃん
「焦るんじゃない」「俺は腹が減っているだけなんだ」
逆に言うと、腹が減ってくると焦りはじめる…?
常人には理解しがたい感覚ですが、ともかくゴローちゃんは腹が減るとイライラがつのり、焦り出すようなのです。
見よ、この険しくも鋭い眼差しを。
スラムダンク仙道の、「まだあわてるような時間じゃない」に類似した用い方が出来ますね。
濃すぎる三コマ
「トンちゃんしばらく入れてない」
「急に食欲が沸騰してきたぞ」
「もう東京駅まで 我慢できそうにない」「って便意じゃあるまいし」
濃すぎる三コマ。
トンコツラーメンを”トンちゃん”と呼び、食欲を沸騰(!?)させ、ひとりツッコミをぶちかますゴローちゃん。
毎食ごとにこんな脳内会議をしているなら、それだけでなんかもう人生が楽しそうです。
適当なモノだけ食べてる食生活に、自省したくなる一幕でした。
並びについて語るゴローちゃん
「俺は並んで食べるのが嫌いというより」
「食べてる時 後ろで誰かが 待っているという状態が嫌なんだ」
ゴローちゃんなりの「行列」に対しての持論を展開するシーン。
個人的には、スッゴイ分かるッ!
行列出来るラーメン店とか、店内の静けさヤバいですよね。
「さっさと決めろ」「しゃべってないで食え」「食ったらすぐ出ろ」
を、無言のうちに強要されてる感がありますもん。
これまでゴローちゃんが、並びの店をことごとく敬遠していた理由の判明した一幕でした。
大阪で浮きまくるゴローちゃん
大阪ホテル前に出店していた、たこ焼き屋にて。
冗談を連発する常連らにまるでついていけず、歯切れの悪い相槌しか打てないゴローちゃん。
「へぇ…」「はぁ…」「いや…」
屋台の空気感がひしひしと伝わって、こちらまでいたたまれない気分にさせられる一幕です。
バスでうたた寝するゴローちゃん
きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。寝てるんだぜ。
こんなにもうたた寝の似合う男は、マンガ史上でゴローちゃんだけ。
日曜の昼下がりに、15年ぶりに訪れた公園の食事処で。
おでんとカレー丼をかっ食らったゴローちゃんは、あまりの心地良さに睡魔をおぼえます。
気持ちよさそうにすやすやとバスで居眠りするゴローちゃんを見ていると、こちらまで幸福感が押し寄せて来るのでした。
ここまで癒しを与える中年、そうそう居ませんぜ?
甥っ子を応援するゴローちゃん
四年も会っていない姉の子供、太。
甲子園予選にエースとして出場していることを知ったゴローちゃんは、気まぐれで球場を訪れます。
初めは他人事で観戦していたゴローちゃんですが、しだいに熱が入り、気付けば周りと声を枯らして応援することに。
このシーン、何が良いってこのコマがラストである部分。
結果についてはまったく語られず、その後の展開は予想の術もありません。
果たして太は劣勢を逆転出来たのか?
しかし結果がいずれだとしても、熱い気持ちのこみ上げるワンシーンなのです。
独自の感性
吉祥寺の昼下がり。
ファストフード店を眺めるゴローちゃんは、独自の感性を発揮します。
「日本のハンバーガーショップってなんでこんなに、ガキくさいんだ」
「かといって、こんな時間に牛丼なんてマヌケすぎる」
ゴローちゃんにとっての食事というのは、味や腹持ちだけではないんですよね。
店構えや雰囲気、客層などを総括して考えている部分が現れています。
飯を入れてくような店
「俺がちょっと飯を入れていくような店って もうないのか?」
食事をする=飯を入れる
変わった言い回しをするゴローちゃん。
ここは渋谷区。
かつてと変わってしまった街並みに、居心地の悪さを感じるゴローちゃん。
しかし変わったのは街並みなのか、それとも自分の年齢なのか。
実写ドラマ版は上記からどうぞ。
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