【鬼滅の刃】最強ランキング 登場全キャラで最も強いのは? トップ25

鬼滅の刃

マンガ【鬼滅の刃】にて、鬼殺隊・鬼問わず、登場する全人物の中で最強キャラクターをランキング形式でお送りします。

総勢トップ25からの選出。果たして最強の剣士/鬼は誰なのか?
それではさっそく、いってみましょう!

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25位:竈門禰豆子かまどねずこ

竈門禰豆子
引用:鬼滅の刃 10巻
爆血体質
鬼だけを燃やす血の炎を生み出す日光を無効化する
ポイント
  • 上弦に比肩する再生能力
  • 弱点の日光を完全無効化
  • 攻撃にも解毒にも使用可能な爆血

ご存知、主人公炭治郎の妹、竈門禰豆子かまどねずこ
無惨によって鬼化させられたにも関わらず、類い稀な自身の性質により、人を襲うことを自ら禁じています。
物語後半では日光すらも克服し、いわゆる『陽中を歩く者デイウォーカー』としての能力を発現。
仮に彼女が鬼殺隊の敵であったならば、恐るべき強敵であったことは予想に難くないでしょう。

日の呼吸と同等の効果(鬼の再生を遅延させる)を持つ爆血は、攻撃にも解毒にも応用可能な、使い勝手の良い強スキル。
妓夫太郎ぎゅうたろうが振り撒いた致死性の猛毒を浄化した際には、多くの鬼殺隊員を救いましたね。

弱点

戦闘に没頭し過ぎると、鬼としての特性がより濃く発現してしまうのはマイナスポイント。
たとえ強力な戦闘力を得ようとも、自我を失った者には信頼も信用も与えられないでしょう。
半天狗戦においては幾分かコントロールも可能になっていたようですが、やはり危険水域であることには変わりはないようです。

基本的に戦うこと自体がマイナスに繋がるため、戦闘要員としてカウントするのが過ちかもしれません。
無惨の最重要目標でもあるため、矢面に立たせるにはいささか不安が募りますね。

24位:鳴女なきめ

鳴女
引用:鬼滅の刃 6巻
血鬼術血鬼術
琵琶の音で空間を操る目玉の斥候を操る
ポイント
  • 上下左右縦横無尽の空間アクセス
  • 同時に多数展開可能なスパイアイ

繰り上げで上弦のよんに昇格した女の鬼。
琵琶を用いた無限城の構造組み換えや、遠い場所との『どこでもドア』がメインの能力。
鼓屋敷』に棲みついていた元・下弦の鬼、響凱きょうがいの完全上位互換で、多数の部屋と襖を同時に操る妙技が冴えています。

本体の攻撃性能は低いものの、部屋に散らばらせた下弦の鬼たちがひとクセあり。
体力に限りのある人間ではいずれこれらに呑み込まれることとなるため、琵琶の扱いが正確であり続ける限りは、理論上は無敵になるでしょう。(鬼の数が尽きない限り)
作中では相性の悪い愈史郎ゆしろうにやり込められたものの、それ以外の鬼殺隊では手が出せなかったのでは?

また斥候として扱う目玉の使役物もかなり使い勝手が良く、情報戦という意味では不可欠な鬼に数えられるでしょう。
無線や携帯電話のない本作時代背景においては、タイムラグ無しに情報伝達を行えるのはかなりのアドバンテージです。

弱点

惜しむらくは、彼女を指示する無惨がその扱いに長けていなかったこと。
しかるべき指揮官の元であれば、情報官として更に活躍が期待出来たでしょう。

無惨配下では単純な腕力自慢だけを重用するシステムであったため、彼女のような特殊能力はイマイチ評価されづらい傾向にあるようです。
相手を打ち倒すだけのパワータイプは掃いて捨てるほど湧いてくるため、実際にはこの手の搦め手タイプを重宝すべきでしょう。

空間操作という超レアスキルであるにも関わらず、ロクな警護も付けられなかった鳴き女。
正直、かなり不憫でかわいそうな鬼だと思いますね。

23位:魘夢えんむ

魘夢
引用:鬼滅の刃 7巻
血鬼術血鬼術
相手の望む夢を見させる自身の肉体を蒸気機関車と化す
ポイント
  • 夢の中で精神の核を破壊すれば、抵抗不可の一撃死
  • 自身が介入せずとも夢に相手を引き込める

十二鬼月、下弦の
しかし下弦を上回る血を無惨から賜ったことで、上限に匹敵する能力を得た稀有な鬼です。
蒸気機関車を丸ごと具現化する突飛な血鬼術を用い、乗り込んだ乗客を喰らって力を増していました。

鬼殺隊との戦いでは直接対峙を避け、夢の中に引き込む戦法を選択。
人生に希望を失った人間を言葉巧みに操り、対象の夢の中で精神の核を破壊させようと目論みます。
眠りへの誘因は『切符を切る』という非常に自然で簡単なアクションであるため、炎柱の煉獄ですら、この初動に気付けませんでした。
ハマればどんなに優れた鬼殺隊員でもインスタントにキル可能な、強力無比の血鬼術と呼べるでしょう。

弱点

唯一の弱点は、相手の精神に入り込むことで受ける心理的影響を懸念し過ぎる点。
自らの手を汚さずに全てを済まそうとする臆病な性質が、結果的に自力脱出を許してしまったことになるでしょう。
リスクを取らずに柱を始末しようなど、どだい無理な話です。

無惨との対面時には死を恐れないような口ぶりをしていたものの、こと鬼殺隊との戦いとなれば、これほど卑怯で相手を侮った鬼もそうそう居ません。
仮に煉獄だけでも自分の手で始末しようと考えていれば、結果は違ったものになったと思われます。

22位:獪岳かいがく

獪岳
引用:鬼滅の刃 17巻
呼吸法特性
雷の呼吸(壱の型を除く)黒雷が相手を蝕む
ポイント
  • 黒死牟こくしぼうと同じく、呼吸を使用する鬼
  • 黒雷が毒のように相手を蝕む

鳴柱・桑島慈悟郎くわじまじごろうのもとで、善逸ぜんいつと共に雷の呼吸を学んだ鬼殺隊。
しかし上弦の壱・黒死牟こくしぼうとの対峙にて死を恐れ、人間の力に絶望。鬼と化すことを懇願し、上弦のろくに加入しました。

黒雷を操る呼吸法は人間であった頃よりも段違いに強力な上、相手に与えたダメージは、毒のように身体を蝕む追加効果付き。
鬼殺隊が鬼として適合した場合、通常の鬼よりも膨大な力を手に入れられることは黒死牟こくしぼうが示しています。
よって鍛錬次第では、上弦の壱に匹敵する実力を得られた可能性もアリ。

弱点

弱点として、善逸や育手の桑島を意識するあまり、感情に任せた戦い方が目立つ点でしょう。
憎しみや劣等感、不公平感から鬼へと転化したために、冷静な身の振り方をまるで考えていないのは大きなマイナスですね。
仮にもっとクレバーな男であったなら、おおいに鬼殺隊を苦しめる存在と化したはずです。

雷の呼吸の基礎である”壱の型“だけを使えなかったとされている彼ですが、それがそれほどまでに善逸に劣っているとは考え辛いです。
炭治郎が純粋な水の呼吸を苦手としたように、異なる呼吸を取り入れるか、或いは自身で新たな呼吸を開発する道もあったはずです。

いずれにせよ、もっと冷静であれば善逸に後れを取る要素は少なかったはずです。

21位:玉壺ぎょっこ

引用:鬼滅の刃 14巻
血鬼術血鬼術血鬼術
壺から下級鬼を生み出す壺を瞬間移動する鮮魚を使役する
ポイント
  • 瞬間移動による回避術
  • 触れたものを鮮魚に変化させる一撃死
  • デフォルトで毒効果付きの攻撃が多い

上弦の伍。奇怪な姿を持ち、普段は壺の中に棲む怪物です。
鬼殺隊弱体化のため、刀鍛冶の里を半天狗と共に襲撃しました。

バリエーション豊富な手管は奇襲に向いており、特に無数の下級鬼をバラ撒く血鬼術は、鬼殺の剣士でない者らを一掃するには最良の手段でしょう。
壺から壺へ瞬間的に移動する血鬼術もシンプルに強く、毒効果とのシナジーは相当高いですね。
一度でも傷を与えれば、あとは逃げ回るだけでも戦闘は完了するのですから。

また水牢を生み出す『水獄鉢』は初見殺しな一面が強く、呼吸に頼る鬼殺の剣士へのカウンターとして強力です。
無一郎はこれを自力で破ることが出来ず、小鉄少年の助けを必要としました。

弱点

芸術性をけなされると憤慨する悪癖はともかく、シンプルにバカであることが最大のウィークポイント。
水獄鉢』で捕らえた無一郎をその場に捨て置いたり、刀を研ぐ鋼鐵塚はがねづかに対抗心を燃やしたりと、手抜きの舐めプレイが要所で目立ちました。

刀鍛冶の里へ同行した半天狗は臆病なりにも任務を果たそうという気概が見えましたが、玉壺ぎょっこに関しては自我の優先度が高すぎます。
いかに強力な血鬼術を多数取り揃えているとはいえ、彼を上弦に起用した無惨の無能さが垣間見えるでしょう。

下弦以下の鬼は無惨に著しく怯え、必死に使命をまっとうしようという執念がありました。
玉壺ぎょっこの弱いところは、長年上弦としての地位を保ち過ぎたがために、そうしたハングリーさが少しも見えない部分にも潜んでいます。

20位:我妻善逸あがつまぜんいつ

我妻善逸
引用:鬼滅の刃 7巻
呼吸法
雷の呼吸(壱、しちのみ)
ポイント
  • 意識を失うとパワーアップ
  • 初動の速さは全呼吸でも随一
  • 異常に発達した聴覚

雷の呼吸の正当後継者。
基礎である”壱の型・霹靂一閃“しか扱えないものの、獪岳かいがくと等しい使い手であると桑島は認めました。
霹靂一閃は更に六連八連神速といった派生も習得しており、確かに壱の型だけでも上位の鬼と渡り合う実力は身に付けていると言えるでしょう。

炭治郎も彼の強さには出会った頃から本能的に気が付いており、その秘めたる才能を見抜いていました。
無自覚ながらも同期組にいずれも劣らぬ能力を備えた、将来有望な鬼殺の剣士なのです。

オリジナルで生み出した”漆の型・火雷神ほのいかずちのかみ“では、兄弟子の獪岳かいがくを一刀両断。
末席とはいえ上弦の鬼を葬ったことで、正当後継者にふさわしいことを示しました。

弱点

なによりも自己評価の低さが自らの足を引き続けた善逸。
物語後半までは意識を失わないとロクに戦うことも出来ず、必然的に勝利時の成功体験を得られないことになります。
怯える心を抑えることが出来ず、逃げ癖が常につきまとってしまいました。

善逸が力を発揮出来るのは、自分より弱い者や、好きな者が虐げられた時。
逆に言えばそうした窮地を目の当たりにしないと、いつまでも能動的に行動することが出来ないとも言えます。
一時の怒りや義憤だけで戦い続けるには、人生はあまりにも長く苦しいものでしょう。
感情だけに振り回されない人間になることが、彼の至上命題と呼べるものになります。

19位:嘴平伊之助はしびらいのすけ

嘴平伊之助
引用:鬼滅の刃 18巻
呼吸法体質体質
獣の呼吸耐毒人体操作
ポイント
  • 関節を外したり、内臓をずらす人体操作
  • 既存に当てはまらない太刀筋
  • 回復が早く、毒の効きづらい体質
  • 異常に発達した触感

自称:山の王こと、嘴平伊之助はしびらいのすけ
通常なら人に教わって学ぶはずの呼吸法を、育手を介さない自己流で学んだ麒麟児です。
厳しい鍛錬の末でも生き残ることが難しい”最終選別“を余裕でクリアしていたところからも、ナチュラルに強くたくましい男であることが分かります。

内臓破壊を避けたり、猛毒を根性で堪えたりと、とにかく耐久力が尋常でないのが最大の特徴。
大怪我をしても治癒までが早かったりと、本当に獣じみた新陳代謝が備わっているようです。
作中では幾度も確殺らしき致命傷を負いながらも、不思議と生き残る野生児。
実は主人公補正を一身に受けていたのは、炭治郎でなく伊之助なのでは?

弱点

強い者を見るや、誰彼構わずにケンカをふっかける伊之助。
これは『彼我の力量差を推し量る』という、俗世で生きるなら絶対に必要な能力の欠如と言えます。
蜘蛛の鬼との対峙では実力差に震える場面も見えたものの、無限城ではやはり悪癖が爆裂。”一番強い鬼“の元へ案内するよう、鴉をけしかけていました。

鬼殺隊員へこの手の癖を見せる分には、『喧嘩っぱやい愛嬌』に収まるものの、相手が鬼であればそうはいきません。
蛮勇は勇に非ず。到底勝ち目の無い相手に無策で挑む伊之助は、文字通り猪武者としか言いようがありません。

また登場冒頭ではチームプレイに難がある点も目立ち、力を合わせることが苦手であることが窺えます。
炭治郎がうまく立ち回ったことでそれらは解消されたものの、本来ヒトよりも強い鬼という種を相手取るのに、仲間との連携は必須なのです。

18位:胡蝶こちょうしのぶ

胡蝶しのぶ
引用:鬼滅の刃 16巻
呼吸法
蟲の呼吸
ポイント
  • かすり傷でも必殺の調合毒
  • 医療の心得

蟲柱・胡蝶しのぶ。
虫を模した舞によって、突き技で毒を注入する戦法を旨とします。
首を斬らずとも身体のどこかにキズさえ与えればよいので、非力で華奢な彼女でも容易に鬼を葬れる呼吸法なのが特徴。

素早さと体重を感じさせない舞が強みで、宙を飛ぶように相手の懐へ飛び込みます。
突撃系の技では全身の慣性を利用することで、本来出し得ない膂力を実現しているようです。

医療術にも心得があるようで、傷付いた隊員の治療、及びリハビリに手を貸す一面は多く見られます。
鬼と違って肉体の損傷に弱い人間にとっては、こうしたバックアップは必須の存在でしょう。

弱点

自身で自覚しているように、筋力の低さが最大の難点。
首を斬る必要が無いのではなく、首を斬ることが出来ない、と言うのが正しいでしょう。
彼女は他の呼吸法を扱うことが出来ず、必然的に蟲の呼吸を極めざるを得なかったと思うのが自然です。

調合毒による一撃死も、上位の鬼には通じ辛いことは予想の上。
よって上弦以上の鬼との戦いにおいては、彼女の戦い方はほぼ封殺されています。

体内に藤の毒を溜め込み続けたのも、柱としてはあまりにも弱すぎる自分に気付いていたのでしょう。
亡き姉・カナエ、そしてカナヲよりも明らかに劣る実力を、捨て身の猛毒という奇手奇策にて補ったのです。

17位:栗花落つゆりカナヲ

栗花落カナヲ
引用:鬼滅の刃 18巻
呼吸法
花の呼吸
ポイント
  • 習わずに花の呼吸を使いこなす天才肌
  • 異常に発達した視覚

伊之助と同じく、育手による教鞭を受けずに、自ら呼吸をマスターした天才剣士。
カナエが存命であった頃に花の呼吸を日々見続け、見よう見まねでそれらを会得するに至りました。
体幹も生まれつき鍛えられていたようで、身体の使い方も抜群に長けています。

継子“として胡蝶しのぶの元で学んでいたようですが、実際には修練を積む場面は見えませんでした。
恐らく体面的なもので、実質的には教わることも少なかったのではないか、と予想されます。

対峙した上弦の弐・童磨どうまは、「蟲柱よりも強い」と感じており、その秘めた力をいち早く見抜きました。
その事実にはしのぶも行き当ったと思われ、自身を捨て駒に童磨どうまを討ち取るよう、カナヲにあとを託していました。

弱点

自我の薄さこそ、誰もがカナヲに対して危惧したものでしょう。

自分の欲をまるで持たないために、消え入りそうな印象すらもありました。
恐怖や生への執着などは、死線を越えるために必要な要素。自分の感情を生み出せないということは、すなわち究極の局面で決断が出来ないことへ繋がるでしょう。

とはいえそうした弱点は炭治郎との出会いによって徐々に克服されており、肉親の死に際しては、憎悪という情すらも会得するに至ります。
もはや傀儡のような少女の姿はどこにもなく、今や立派な鬼殺の剣士がそこには居ました。

16位:宇髄天元うずいてんげん

引用:鬼滅の刃 9巻
呼吸法技術
音の呼吸忍術全般
ポイント
  • 変装や情報収集など、忍びの技を持つ
  • 聴覚が敏感

音柱・宇髄天元うずいてんげん
忍びの里の出身で、血の宿命に嫌気がさし、一族を捨てて産屋敷へ仕えることを望みました。
忍術を彷彿とさせる身のこなしや道具を扱うため、通常の呼吸法に加えて手管が広いのが強み。

もともと忍びの者の主な任務といえば、派手な忍法や殺陣ではなく、地道な情報戦がメイン。吉原遊郭でのスパイ活動は、その真骨頂たるものでした。
他の柱ではおよそ荷えない難しい任務だけに、このエピソードは宇随のなんたるかを示すには、もってこいのものでしょう。

そして鬼殺隊員にすら全貌の知られていない音の呼吸の真髄は、斬撃の合間に空中へ放る爆薬
爆破の衝撃は強力な上に回避のしようもないため、正確に宙の爆薬を見切れる手練れでなければ、彼の相手は務まりません。
炭治郎がさんざん苦労していた堕姫だきを瞬殺するなど、基本的な能力は下位の鬼殺隊よりも数段上と思われます。

弱点

自身で語るように、柱の中では才に恵まれず、力量が劣ることを自覚していました。
作中で明らかにはなっていないものの、いくつもの失敗を経てきたことは言動から垣間見えます。
爆薬の使用や諜報戦などの搦手は、逆に捉えれば弱者の武装
純然たる真剣勝負では上位の鬼に歯が立たないことを知っているからこそ、そうした道を歩まざるを得なかったとも言えます。

また『命の順序』のエピソードで分かるように、彼は身内に甘く、弱者を切り捨てられない情を胸に秘めています。
三人の妻を堕姫だきに囚われてもなお、彼女らの命を見捨てられなかったのは明らかに任務の失敗に直結していました。
結果的に炭治郎・伊之助がうまく鬼をあぶり出せたので良かったものの、宇随ひとりではどう見ても吉原攻略は敗北に終わっていたでしょう。

15位:妓夫太郎ぎゅうたろう&堕姫だき

妓夫太郎&堕姫
引用:鬼滅の刃 10巻
血鬼術血鬼術体質
帯紐の牢獄猛毒の鎌首の同時切断以外を無効化
ポイント
  • かすり傷で死亡確定の猛毒
  • 帯紐に人間を捕獲可能
  • 単体を断首しても殺せない

上弦のろく妓夫太郎ぎゅうたろう&堕姫だき
兄妹の鬼で、普段は堕姫だきの中に兄は隠れています。

帯による同時攻撃や対象の捕獲など、多数戦に向いた能力が光る花魁の妹。
そして触れるだけで猛毒の血鎌を振るう、危険な取立人の兄。
相対する鬼殺隊員は必然的に2名以上を強いられ、単騎ではまず勝利の不可能な相手となります。

血鎌は遠距離対応、かつ斬撃が自由に操作も可能な上に、少しの傷を負うだけでも死亡確定のデンジャーぶり。
毒に耐性のある宇随ですらも体調を壊すため、およそ耐えきれる類いのものではないでしょう。
唯一の救いは即効性が薄いことですが、ひと晩はもたないと見られます。
よって本来、妓夫太郎ぎゅうたろうが取るべき戦法は、相手に傷を負わせたあとは、ひたすら逃げの一手が常道。(のちに無惨もそう語っています)

更に妹の感覚器は兄と連動されており、ヴァリアブルに戦況を解析可能なポイントも強み。
戦闘を別個に分けるのではなく、互いにフォローし合うカタチに出来たのはこのためです。

弱点

相手に対してマウントを取りたい欲望こそ、この兄妹を破滅させた最大の原因。
見下し、貶め、醜いと嘲ることでカタルシスを得る妓夫太郎ぎゅうたろうと、ひたすら相手を痛めつけることに快感を見出す堕姫だき
この悪癖さえ発現しなければ、彼らは永遠に吉原に潜む鬼として在り続けたでしょう。

前述したように、猛毒付与とガン逃げというヒット&アウェイが絶対的に有効なため、宇随に傷を負わせたあと、彼らは確実に逃走を図るべきでした。
残る三名の剣士は、翌晩に軽くひねり殺すだけで済みます。

兄妹がこうした理知的な戦法を選べなかったのは、やはりマウント癖としか言いようがありません。
明らかに宇随に嫉妬していた妓夫太郎ぎゅうたろうは、自らの手で彼をくびり殺すことで、得難い多幸感をものにしようと考えていたのでしょう。

14位:甘露寺蜜璃かんろじみつり

甘露寺蜜璃
引用:鬼滅の刃 13巻
呼吸法体質
恋の呼吸肉体の頑強さ
ポイント
  • 筋力の異常な発達
  • しなやかで身軽な体捌き

恋柱・甘露寺蜜璃かんろじみつり
先天的な筋繊維発達によって、怪力や耐久力を手に入れた剛腕女子です。
この設定に関しては、恐らく『ミオスタチン関連筋肥大』と呼ばれる筋肥大の突然変異がモチーフであると思われます。

見た目の細腕と裏腹に、常人の八倍もの筋密度を持つ甘露寺。
至近距離で『狂圧鳴波』を受けた際にも、消し飛ぶどころか、意識を一瞬飛ばすのみで耐えました。
力の強さや頑強さはイコールで戦闘力に直結するため、鬼殺隊員としては最高の逸材と言えます。

戦闘スタイルはかなりの感覚派で、野生じみた身のこなしが印象的。
系統的には、伊之助と近しいものがあるのかもしれませんね。

弱点

何よりも頭が残念な部分が弱点。
無鉄砲で後先考えない突撃など、およそ柱らしからぬ脳筋プレイが悪目立ちしています。
炭治郎タイプの感覚派とされているものの、彼よりも特段に単純で無計画さが垣間見えていました。

直接的なぶつかり合いを旨とする鬼が相手であれば全く問題はないものの、例えば彼女の相対するのが魘夢えんむのような搦め手タイプであった場合、容易に敗北を喫するのは想像に難くないでしょう。

単独で任務にあたらせるにはいささか不安の残る、おっちょこちょいの恋柱なのでした。

13位:煉獄杏寿郎れんごくきょうじゅろう

煉獄杏寿郎
引用:鬼滅の刃 8巻
呼吸法
炎の呼吸
ポイント
  • 日の呼吸に次ぐ、最古の呼吸の使い手

炎柱・煉獄杏寿郎れんごくきょうじゅろう
他の隊士からも一目置かれる実力者であり、人間性も含め、慕われることの多かった人物。

炎を纏った突撃系の型が多く、攻撃性能に特化したインファイターとしての役割がメイン。
素早さも折り紙付きで、五両もの車両に眠る乗客を、魘夢えんむから守り抜くという偉業を達成しています。

上弦の参・猗窩座あかざとの対峙においては、消耗した状態ながらも、ある程度拮抗した闘いを展開。
結果的に敗北を喫したものの、次代に継がれる気概や想い、強さの種を残して逝きました。

弱点

彼の父は『日の呼吸』の存在に絶望し、炎の呼吸を相伝することを諦めました。
よって息子らには正しくすべての技術は伝わっておらず、杏寿郎は四冊の書物のみで、炎の呼吸のすべてを自ら学んだのです。

知識不足で杏寿郎が破れたという描写はないものの、祖先から継がれてきた由緒ある呼吸法についてもっと理解が深ければ、或いは結果が異なったものとなった可能性はそこそこあると思われます。
しかしこの解釈はすなわち、「父が息子を間接的に殺した」という残酷な事実を示してしまうため、作中ではそのように扱われなかったのです。

始まりの剣士の頃から存在する炎の呼吸の”すべて“が、たった数冊の書物に収まるとは考え辛いでしょう。
ですがどんな姿となっても父を慕っている杏寿郎は、他の呼吸を学んだり、他所から知識を得るような背信を決して良しとはしなかったでしょう。

しかるに杏寿郎の弱点とは、立派な父を持たなかったという、目を覆いたくなるような結論に至るのです。

12位:時透無一郎ときとうむいちろう

時透無一郎
引用:鬼滅の刃 13巻
呼吸法出自
霞の呼吸継国の末裔
ポイント
  • 剣を握って二ヶ月で柱入り
  • 祖先に日の呼吸の使い手を持つ家系

霞柱・時透無一郎ときとうむいちろう
天才剣士として猛烈なスピードで出世を重ね、あっという間に柱入りした麒麟児。
継国を受け継ぐ由緒ある血筋であり、剣の才もそうした出自に関わっていると思われます。

定期的な記憶のリセット状態にあるらしく、日常の些事や人の顔や名前など、細かいことをすぐに忘却してしまう性質のようです。
前向性健忘症』とまではいかないものの、PTSDによる意識の曖昧模糊な状態と考えられます。

といってもこうした性質は剣の腕にはまるで関与がなく、ひとたび太刀を振るえば一騎当千の武士もののふです。

弱点

玉壺ぎょっこに対して口撃を加える場面から分かるように、口喧嘩で相手をやり込めたいと考える、一種の幼稚な部分こそ彼の弱み。
自分に毒が回っている状態にも関わらず、時間を浪費するのは得策ではなかったでしょう。
あの場面では明らかに玉壺を格下と感じているため、精神的動揺を誘って油断を引き出したワケでもなさそうですしね。

むしろそういった『口の減らないガキ』を演じるのは、格上との対峙にこそ必要な能力。
絶望的に実力差の見えた黒死牟こくしぼうとのファーストコンタクトでは、口八丁でもっと時間を稼ぐ小細工が必要でした。
気圧され、刀を振らされた・・・・・のは明らかな失敗であり、不死川しなずがわ悲鳴嶼ひめじまの到着を待つような小狡こずるさが求められる場面だったのです。

11位:伊黒小芭内いぐろおばない

伊黒小芭内
引用:鬼滅の刃 15巻
呼吸法
蛇の呼吸
ポイント
  • 無惨に瞬殺されない実力者

蛇柱・伊黒小芭内いぐろおばない
力でなく技を用いた呼吸が特徴的な、変化球タイプのアタッカーです。

振るう曲刀は柔軟な軌道で虚空を切り裂き、読みの効かない斬撃をもたらします。
無惨ですらこの曲技には腕を奪われており、その恐るべき剣技を窺わせますね。
かなり弱体化していたとはいえ、鬼の王・無惨と相対しながらも瞬殺されずに、一定の戦果を挙げたことは何よりも称賛に値するでしょう。

作中では登場場面が少なかったものの、かなりの凄腕として数えるのが正しそうに見えます。
本人としてはもっと上弦と遭遇したいと願っていたようで、仮にそうであった場合、もっと違う結末であった可能性も見えてきます。

弱点

明らかに甘露寺を戦闘中でも気にかけすぎるきらいがあり、仮に恋慕を見抜かれれば、容易に詰め手を構築することが可能です。
(可能なら)甘露寺を組み伏せて首元に刃でも押し当てれば、彼は迷うことなく自刃を受け入れるのではないでしょうか。

こうした感情に揺さぶられやすいチーム構成は非常に危うく、現代戦でも優先的に回避される懸案事項となります。
恋情は任務遂行に対して足枷となりやすく、時には造反すらも引き起こしかねない危険なバッティングなのです。

ここに関しては無限城でのなし崩しでもあるものの、戦闘中にそれを押し殺せないのは、やはり伊黒の弱みであると言わざるを得ません。
一般に愛は崇高で力をもたらす善なる想いであるとされる反面、理屈に合わない馬鹿げた不合理を選ばせる時もあるのです。

10位:冨岡義勇とみおかぎゆう

冨岡義勇
引用:鬼滅の刃 5巻
呼吸法
水の呼吸
ポイント
  • 攻守に万能なオールラウンダー
  • 血鬼術無効化の『凪』がチートスキル

水柱・冨岡義勇とみおかぎゆう
炭治郎の扱う型の全上位互換であり、水の呼吸と適した身体であることを窺えます。
流れるような足運びと鋭い太刀味が強みで、流麗な姿は、派生である花の呼吸と通ずるものを感じます。

また義勇最大の特技はオリジナルの『拾壱ノ型・凪』であり、相対する血鬼術を全無効化するという、強力無比な防御技です。
発動には大仰な準備も構えも必要としないようで、こと受け手に関しては、究極のチートスキルと呼べるでしょう。

ただし術の物量が多すぎると完璧に防ぎ切ることは出来ないようで、猗窩座あかざとのバトルでは傷を負うことを避けられませんでした。
とはいえ基本的に攻撃に特化した技の多い鬼殺の剣士の中で、仲間をも守り得る『』の有用性はピカイチ。
徒党を組んでの戦いにおいては、誰よりも信頼出来るディフェンダーとなるでしょう。

弱点

自己評価の低さこそ、義勇の弱さを表すもの。
善逸とはまた違う形であり、それは錆兎に関するトラウマに起因するため、容易には拭えない過去なのです。

彼を知り己を知れば百戦殆からず

この非常に有名な至言も、正しく真贋を見極めることが大前提。
己や敵を過小/過大に評価することは、勝てる戦いすらも負け戦へと変えてしまうでしょう。

炭治郎による粘着ストーキングのかいあってか、心を開き、他者と打ち解けることを受け入れた義勇。
他人とのコミュニケーションが絶望的に苦手な面は相変わらずなものの、捨て鉢で孤独な雰囲気は緩和されることになりました。
恐らくこれ以前の義勇は、しかるべき死に場所を探し歩く、幽鬼のような思考を持っていたのではないでしょうか。

9位:猗窩座あかざ

猗窩座
引用:鬼滅の刃 17巻
血鬼術血鬼術『羅針』
体術全般行動の先を読む
ポイント
  • 闘気の流れを先読みする近接戦闘最強の鬼
  • シンプルながら強力無比な徒手空拳

上弦の参・猗窩座あかざ
彼の強みは『血鬼術・羅針』の一択であり、その他の体術は飾りでしかありません。
相手の闘気を読み取って先の先を強奪するこの術の前には、あらゆる近接戦闘は無為に帰すでしょう。
透き通る世界』に覚醒し、闘気を意図的に断ち切る以外、猗窩座あかざに勝利する術はありません。

透き通る世界』の適合者はそこそこの数で存在しているものの、口伝を受けたりコツを聞いた者は皆無で、かろうじて炭治郎が父からの見取り稽古を受けただけにとどまります。
よって、作中の時点では黒死牟こくしぼうのほかにこの術を正攻法で敗れる剣士は居なかったはずで、炭治郎はかなりぎりぎりの橋を渡ったと言えるでしょう。

逆に言うと『血鬼術・羅針』が無い状態の猗窩座あかざは特筆することもあまりなく、頑強さも体術も、そこまでぶっ飛んだレベルの鬼ではありません。
もともと鬼というのは身体能力が人間よりも飛び抜けて上回るため、得意の体術も、決して飛び抜けたものとはなり得ていません。

弱点

童磨どうまいわく、「女を喰わない、殺さない」という猗窩座あかざ
鬼殺隊からすれば、これは値千金の情報です。なにせ、女性の隊士を送り込めばいいのですから。
程度の差は判然としませんが、女性相手で戦意すらも失うレベルであれば、もはや敵として成り立つことすらもありません。

こういった分かりやすいウィークポイントは魅力である反面、戦闘だけにフォーカスした場合は、致命的な大穴となることもしばしば。
仮に猗窩座あかざがこの弱点を突かれて破れていれば、鬼たちに走る動揺はより大きなものであったでしょう。

実際にそうはならなかったのは、ひとえに産屋敷の情報収集能力があまりにもお粗末だったからに過ぎません。
敵を知ることを放棄して”自己鍛錬“という都合のいい夢の中に逃げ込んだ鬼殺隊は、結果的に鬼にとって都合の良いフィールドでばかり戦わされることになりました。

8位:竈門炭治郎かまどたんじろう

竈門炭治郎
引用:鬼滅の刃 10巻
呼吸法呼吸法
水の呼吸ヒノカミ神楽(日の呼吸)
ポイント
  • 異常発達した嗅覚
  • 二種類の呼吸の併用、またはミックス
  • 日の呼吸による、鬼の弱点属性を突く戦い

本作主人公、竈門炭治郎かまどたんじろう
とにかくヒノカミ神楽(日の呼吸)がチートスキルで、回復阻害+威力大と、鬼の痛いところを突きまくっています。
付随する『透き通る世界』なども上位の鬼には抜群の効果を発揮しており、なおかつ赫刀の発現も含め、それらは周囲の剣士に伝播する作用も持っているようです。

いかに日の呼吸が鬼を抹殺するための特化した技術で、その他が後追いのイミテーションでしかないかを雄弁に語っていますね。
先代炎柱の、槇寿郎しんじゅうろうが心を折られたのも頷けます。

作中では「柱に匹敵する」と評価された炭治郎ですが、それはどう考えても過小評価。
明らかに猗窩座あかざを討ち取ったのは彼の功績であり、すなわちそれは、義勇を超えた瞬間でした。
戦闘経験の少なさもうまく柔軟な機転で補っており、継国縁壱を彷彿とさせる、始まりの剣士の再来と呼ぶに相応しいでしょう。

弱点

「薬も過ぎれば毒となる」

炭治郎の最大の弱点は、根ざした”心優しさ“そのものでしょう。

彼の鬼にすらも非情になれない姿を、鱗滝、義勇は当初から懸念していました。
それらが如実に表れたのは、妹と刀鍛冶のどちらを取るか、取捨選択を迫られた場面。
炭治郎は固まってしまい、どちらも選ぶことが出来ませんでした。

こうした彼の性質を把握していれば、陥れるのは容易いことです。
人間を盾として選択を迫り、彼の目の前で命をひとつずつ削っていくだけでも効果は大です。
直接戦うには侮れない剣士であっても、精神的に未熟で割り切れない少年の部分を攻められれば、比較的容易に心を折られることになるでしょう。

鬼の大半はこうした卑劣な手口を用いなかったため、幸運にも鬼殺の剣士らは心を病むことがありませんでした。
敵方の指揮官がもう少し頭の回る男であれば、この手の搦め手を使うことを思い付けたのではないでしょうか。

7位:半天狗はんてんぐ

半天狗
引用:鬼滅の刃 12巻
血鬼術
分裂
ポイント
  • 感情を体現する分裂体の生成
  • 本体以外の首は弱点ではない
  • 首を斬られるほどに分裂体が増える

上弦の半天狗はんてんぐ
驚くほどに弱い本体と裏腹に、分裂体の強さが危険な召喚タイプ。
初見で絶対に狙う首を斬らせたところで、血鬼術の発動開始。まずは二体、そして四体の天狗をそれぞれ生成します。

一体一体がそこそこ強く、特殊な能力をそれぞれ所有。
鬼殺の剣士が単体であれば、囲んで瞬殺の絵は容易に描けます。
更にそれらをかいくぐって小さな本体の首を斬らねばならず、討伐難易度はかなり高め。

奥の手の憎珀天ぞうはくてんもシンプルに強く、召喚される石竜子トカゲも強力無比。
大きい=強いという図式は現宇宙の真理であり、20mもの射程と膨大な質量の体躯には、並みの剣士では立ち向かう気力すらも与えないでしょう。

巨大な石竜子トカゲと単体で全能力を駆使する憎珀天ぞうはくてんをいなしつつ、極小の本体を探して首を斬る。
およそ勝てるビジョンの見えないバトルの匂いがプンプンしますね。

弱点

被害者意識の塊である本体は、過剰な自己保身に駆られており、不必要な逃走を繰り返しています。
どう考えても憎珀天ぞうはくてんの傍らこそが最も安全圏なのに、それすらも彼には理解出来ないようです。
作中ではこの逃走劇に乗じて見事討ち取ることがかなったものの、仮に憎珀天ぞうはくてんと常時行動を共にされていた場合、半天狗を始末するのは実質的に不可能では?

正気であるかすらも怪しい彼の意識こそ、唯一つけ込める弱点ではないでしょうか。
この鬼が理知的で冷静なキレ者であったならば、後の物語は大きく変化していたと思われます。

6位:不死川実弥しなずがわさねみ

不死川実弥
引用:鬼滅の刃 19巻
呼吸法体質
風の呼吸稀血
ポイント
  • 強烈な稀血体質

風柱・不死川実弥しなずがわさねみ
傷だらけの身体と見開かれた双眸が印象的な、いかにも無頼漢な鬼殺隊員です。

特筆すべきは希少価値の高い稀血で、とびきりの酩酊効果を持ち合わせています。
そのため下位の鬼では彼の血が匂っただけで、抵抗すらも不可能となるでしょう。
傷を負うだけで自動的に勝利が確定するというアドバンテージは、戦闘をかなり優位に運ばせることになります。

また剣技に関してもかなり腕前は確かで、義勇と互角に渡り合ったり、黒死牟こくしぼうを相手に幾合も切り結んだりと、柱の中でも上位の潜在能力を秘めていることを窺わせます。

かつては日輪刀を持たずに鬼を殺して回っていた過去もあり、武器を持たない無手でも膂力は高水準。
剣技だけにこだわらず幾つもの手管を持つ、非常に引き出しの多いユニットにカウントされるでしょう。

弱点

稀血に依存する戦いでは、必然的に出血を余儀なくされます。

しかし鬼殺の剣士は体温や血管の拡大、血中酸素量の増大をもとに身体能力の向上を図っています。
流血によって血圧が低下すると、これらの効果は著しく落ちるでしょう。
また傷の止血を行わないまま呼吸法によって心臓のポンプを増圧するのは、底の抜けた風呂に湯を流し続けるようなものです。

実弥さねみに求められる戦法とは、平時における血液の確保
小分けにしたビンのようなものに血を取り分けておき、戦闘中にそれらを撒くことこそが最も効果的な運用方法になるでしょう。
わざわざ鬼との戦いで血を流すような非効率な稀血の使い方は、自身の能力を押し下げる手伝いをしているようなものです。


またこうした運用方法であれば、他の隊員に自身の稀血を渡すことも出来ます。
下位の鬼であれば無条件勝利をもたらすキーアイテムをもったいぶるのは、やや意地が悪いとも捉えられかねません。
後輩らを死地に向かわせないためにも、彼はもっと自らの価値を最大活用すべきでしょう。

5位:童磨どうま

童磨
引用:鬼滅の刃 16巻
血鬼術血鬼術
氷の人形を使役する致死性の氷を散布する
ポイント
  • 吸えば死亡確定の氷を散布
  • 自身の分身を同時に数体使役可能

上弦の弐・童磨どうま
女ばかりを喰う悪趣味な鬼で、無感情なサイコパスの資質を併せ持っています。

しのぶの調合した特上の猛毒すらも一瞬で分解するなど、代謝能力はトップクラスの類い。
人を喰った数も相当であると推察され、より鬼としての特性は高い水準となります。

体術にはそれほど特化してはいないものの、吸引=死亡の氷の結晶がとにかく厄介。
呼吸を扱う鬼殺の剣士にとって、呼吸を止めざるを得ないのは危機的な状況に他なりません。

しかし中でも彼の最大の脅威は、『血鬼術・結晶ノ御子』にこそ詰まっています。
自身の能力の大半を行使する人形を、同時に数体も使役する凶悪な血鬼術。
人形は自律・自動にて敵性を排除し、なおかつ戦闘データを本体へ送信する有能ぶり。
現代における、戦闘用ドローンのような働きをもたらすのです。

撃破されても懐の痛まない戦闘員を、無条件で大量に配置出来るのは、ある意味で最強のアビリティです。

戦闘における数の利×戦闘員のコスト

上記の天秤を容易に解消する、コスパ最強の血鬼術と呼べます。

弱点

移り気で気分屋、何事にも本気では取り組めない姿勢こそ童磨どうま攻略の突破口。

彼は不死の定めイモータル精神病質者サイコパスの相乗効果によって、自身の生にすらも飽いている性質を持っています。
よって生存への執着は驚くほど軽薄で、必然的に忍び寄る危機にも疎いきらいがあります。
しのぶの仕込んだ”捨て身の毒“はまさにその本懐であり、或いはこの企みに気付いてもなお、彼は蟲柱を吸収したかもしれません。

また人間向けの宗教を運営していたり、気に入った人間を傍に置いていたりと、鬼としての使命も、彼にはあまり興味のある事柄ではなさそうです。
無惨への忠誠も簡単に揺らぎ得ると思われ、より”楽しいこと“へ流される姿は容易に想像できます。

よって腕の立つ武芸者よりも、口八丁の詐欺師こそ、彼にあてがわれるべき人材ではないでしょうか。
うまく転がれば、他の鬼の血戦を促すことも可能に思えます。

4位:悲鳴嶼行冥ひめじまぎょうめい

悲鳴嶼行冥
引用:鬼滅の刃 15巻
呼吸法
岩の呼吸
ポイント
  • 戦闘経験豊富な経歴
  • 柱でも最強と目される実力

岩柱・悲鳴嶼行冥ひめじまぎょうめい
若い隊員たちの中でも最年長の27歳で、この年齢まで現役であるということに、すべての意味が含まれています。
視力を失っているものの、周辺の反響音を感じ取る感覚に優れ、日常から戦闘まで、まったく問題らしき問題は無いようです。

炭治郎や伊之助といった野生の嗅覚に鋭い者は、彼が柱の中でも最強であるという背景に気付きました。
悲鳴嶼ひめじま自身はそうした武勲をひけらかすことはないものの、見る者によっては一目瞭然のようです。

自らを囮に無惨討伐を託されるなど、産屋敷からも全幅の信頼を得る隊員。
現代においては、最も鬼の王に近い鬼殺の剣士と呼べそうです。

斧/鎖/鉄球をすべて用いた変則的な中距離戦が得意で、純度の高い猩々緋砂鉄は、黒死牟こくしぼうの刀すらも溶かす高品質さ。
大柄ながらも隙の無い身のこなしは、下位の鬼では瞬きの間に滅びることを悟らせます。

弱点

弱点らしき弱点は見当たりません。

産屋敷が自身を囮にすると策を練った際にも、冷静に戦術的価値を認めて同意するなど、感情に流されない理知的な一面が見えます。
激情によって自分を見失いがちな若い隊士が多い中、非情な決断を粛々とこなせる人材は貴重で稀少です。
無限城内部でも常に『打倒・無惨』という目標を忘れずに邁進しており、敵からすれば任務に忠実な兵士というのは、これ以上なく厄介でしょう。

また痣の発現によって余命いくばくかもない身にして、死への恐れが微塵もありません。
自己研鑽のために魂を売った黒死牟こくしぼう獪岳かいがくからすれば、これほど疎ましい剣士もそうそう居ないでしょう。

3位:黒死牟こくしぼう

黒死牟
引用:鬼滅の刃 20巻
呼吸法血鬼術
月の呼吸妖刀の生成
ポイント
  • 『透き通る世界』の会得者
  • 膨大な数の型
  • 広範囲・遠距離対応の長物

上弦の壱・黒死牟こくしぼう
始まりの剣士でありながら、無惨に忠誠を誓った裏切りの鬼殺隊員です。

呼吸を扱う剣士が鬼と転じた場合、適性出来ずに死ぬ確率は高まることに。
それでもなお生き残った場合は、呼吸に加え血鬼術を扱える、強力な鬼が完成します。
作中では黒死牟こくしぼう獪岳かいがくがこれにあたり、いずれも強靭な鬼として立ちはだかりました。

膨大な月日を剣技に捧げてきただけあり、月の呼吸の型は実に16もの数を誇ります。
広範囲、高威力、斬撃のランダム性と強力な要素が詰まっており、対多数戦で抜群の強みを見せます。
ノーモーションからでも繰り出せる遠当ての斬撃は、もはや剣技の域を超え、魔術じみたものすらも感じさせます。

先の先を見通す『透き通る世界』は、猗窩座あかざの『血鬼術・羅針』のいわば上位互換。
同能力に開眼していなければ、彼に一撃を与えることすらも困難でしょう。

弱点

黒死牟こくしぼうの最大の弱点は、数百年を隔ててもなお心を縛り続ける、弟の存在に他ならないでしょう。
誰よりも優れた非の打ち所がない最強の男を、双子の対として持ってしまった劣等感。

どれだけの日々研鑽をしても、ついに会得の叶わなかった日の呼吸。
彼の扱う月の呼吸は”たかが派生“という認識であり、今でもなお、日の呼吸に対する羨望は尽きていないと思われます。

作中では自身の子孫たる無一郎に赫刀の一撃を浴び、その凄まじい痛みに身を焼かれました。
ついぞ得ることの出来なかった剣技によって貫かれた脇腹は、実際以上の激痛をもたらしたでしょう。

恐らく、対・黒死牟こくしぼうとして最も適任なのは、誰よりも縁壱の姿を彷彿とさせる炭治郎であったと思われます。
数百年分の怨嗟を生み出して力を増す懸念もある一方で、場合によっては、闘争心すらも失う結果をもたらした可能性も。
単純な嫉妬心だけでなく、強い憧憬を抱いていたかつての自分。
鮮烈な天才の黄泉還りを目にした時、鬼の目に涙が浮かぶことすらも考えられるでしょう。

2位:鬼舞辻無惨きぶつじむざん

鬼舞辻無惨
引用:鬼滅の刃 16巻
血鬼術血鬼術
鬼を生み出す裏切りの粛清
ポイント
  • 全能の鬼
  • 日光以外で滅びない

鬼の王・鬼舞辻無惨きぶつじむざん
これまで死闘とされた十二鬼月戦ですらも、彼の前には児戯に等しく。
圧倒的な膂力と無尽蔵の血鬼術を備えており、もはや人の身で対峙することは無謀にも思えます。

首が弱点でない上に、臓器の数も通常の何倍も備えています。
よって刀傷や力技で滅ぼすのは実質的に不可能で、かつて彼を追い詰めた縁壱ですら、殺し切ることに失敗しています。

鬼を自在に生み出せるという能力は想像以上に厄介で、多人数で取り囲むことは全滅の危険度を大幅に引き上げます。

ワンタッチ=死亡 & 頭数プラス

大人数で囲ってボコる、現宇宙の真理も無惨には通用せず。
有象無象では戦力補給にしかなり得ず、かえって足を引く結果しかもたらしません。

唯一の弱点である日光も、力技の『肉の鎧』である程度は遮断可能。
もはや弱みなど見えない、無双の鬼であることが窺えます。

弱点

まずそもそも、『青い彼岸花』を求めたことが過ちでしょう。
「昼を恐れたくない」という、鬼の王にしては世俗的で安っぽい願望が、彼の破滅を推し進めるキーでした。

鬼の大半は『夜を歩く者ナイトウォーカー』としての自分を肯定しているようで、無惨のように日光を克服したい願望は見えません。
それも至極当然で、夜にだけ行動すればさしたる問題も無いからでしょう。
しかし無惨は日光に対して異常な妄執に憑りつかれており、この解決を至上の命題と化しました。
仮に禰豆子ねずこを手に入れようとしなければ、もっとうまく立ち回ることは容易だったでしょう。


そして彼の最大のウィークポイントは、”上司としての無能さ“に他なりません。
恐怖や屈辱でしか部下の行動を促すことが出来ず、すべての鬼は自身の手足の延長線上としか見ていないのです。
口ごたえや意見はもってのほかで、事あるごとに粛清を繰り返しています。

このように劣悪な就労環境では、優秀な部下など育ちようもないでしょう。
結果的に彼の下に残ったのは、『盲目的なイエスマン』『病的なマゾヒスト』『思考停止のサーヴァント』だけでした。

仮に知恵の回る参謀や、自分と違うものの見方を出来る意見役が居れば、もっと鬼の一族は繁栄することが出来たでしょう。
しかし彼自身がそもそも鬼を嫌っているフシがあるため、それも叶わぬ一抹の夢なのでした。

強いだけでは、生き残れない。
無惨が学ぶべきは日光の克服方法ではなく、経営学帝王学だったのです。


1位:継国縁壱つぎくによりいち

継国縁壱
引用:鬼滅の刃 20巻
呼吸法
日の呼吸
ポイント
  • 強くて人格者
  • 生まれた時から無敵
  • 痣ルールも無視
  • 強すぎて周囲にトラウマ多発
  • とにかくつよい

作中で最強の存在である、継国縁壱つぎくによりいち
生まれて数年で兄の巌勝みちかつに劣等感を植え付け、鬼の王たる無惨を、ボコボコのケチョンケチョンにしてPTSDを与えました。

明らかに人の理を外れた神の領域に達しており、しかもそれは生来の、何の努力も無しに得たいわゆるギフト。
それでいて剣の道にはさほど興味も無いようで、人を打つ感覚は苦痛でしかなかったようです。

全盛期の無惨を無傷で瞬殺し、永遠に癒えない傷を、身にも心にも刻みました。
これ以降の彼は再生能力を阻害されており、いわば手負いの獅子状態だったのです。
あまりにも恐怖を感じた無惨は日の呼吸を知る剣士を片っ端から始末させたものの、やはり縁壱には手出しが出来なかった模様。

唯一彼を止めたのは『寿命』でした。
その生涯において、手傷を負ったことは一度も無かったそうな…。

弱点

この男に弱点なんて無かった…。


アニメ版もオススメです。



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