マンガ版【化物語】にて、各ヒロインとそのエピソードをまとめたページです。
今回は小粋なスポーツ少女こと、神原駿河編。
物語シリーズのスケベ番長を拝命する彼女の姿、マンガ版ではどれだけ再現されているのか?
アニメ版を未見の方はもちろん、視聴済みでも十二分に楽しめる内容となっています。
なお、ややネタバレを含むため、「前知識が必要無い」という方はご注意ください。
それではさっそく、いってみましょう!
ゲンコツから始まる恋も……無いか
さらば、愛車よ。
戦場ヶ原、八九寺の時に相対した怪異と異なり、今回の相手は本気で殺りに来ています。
直接的な暴力を用い、殺意をもって阿良々木を追い立てます。
『猿の手』と称される呪物を所有する神原駿河は、”望まぬ形で願いを叶える”と言われるその呪われし遺骸に、否応なしに身体を奪われてしまいます。
もともとの身体能力に加えて、怪異による強烈な肉体のブースト。
コンクリを豆腐のように千切り取る人外との対峙が、物語冒頭からキックスタート。
さりとて阿良々木も未だ、衰えたとはいえ吸血鬼の身。やられっぱなしとはいきません。
ということで、割とガチめのバトルシーンが開幕となるのです。
ボコられに定評のある阿良々木くん
クチから内臓でちゃうッ
物語シリーズでは最初となる、阿良々木くんのボコられまくりシーン。
拳のカタチが背中に浮き出るほどのパンチをもらって、ついつい臓物がリバースしてしまいます。
アニメ版とはかなり毛色が異なり、リアルでエグみたっぷりな、若干のゴアすらも見える演出ですね。
とはいえ、この数か月でボコられることに実は慣れまくってしまった阿良々木くん。
詳しくは『傷物語』で明らかになりますが、もうレバーやハツが飛び出したぐらいでは、慌てふためくこともありません。
お前なんか嫌いだ
なぜ神原駿河は、阿良々木暦を殴り殺すのか?
それは彼女が、彼を嫌いだから。
何よりもシンプルで、有史以来、人が人を傷つけるための最大の動機なのです。
大罪のひとつに起因する怨嗟は何よりも強く、たとえ自身を焦がしても相手を焼き尽くしたいと願ったりも。
後先なんて考えるヒマはありません。だってアイツが、憎いんだもの。
渦巻く葛藤
嫌いだから殺す。
ことがそう簡単であれば、悩ましいことなど何ひとつなかったでしょう。
実際には神原駿河は冷血な殺人鬼などではなく、他を殺めて自分が立身することを否定する、立派なひとりの人間なのです。
だから彼女は、敗北を、断手を、或いは自らの死を願ったのです。
でも面倒でお節介で善意の押し売りが得意な、綺麗ごとの塊の阿良々木くんが。
そういう結末を見過ごせないことは、もう誰もが知っていますよね。
エロの権化:神原駿河
誤解を恐れず申し上げると、決して神原自身が”エロスを振り撒く女神“というワケではないのです。
むしろ需要と供給で例えるなら、彼女は明らかに(需要×n) サイド。
猥談、比喩表現、あらぬ妄想。百合にBL、妹趣味。
まるで額の脂ぎったオジサンのように、絶え間ない怒涛のハラスメントを躊躇なくけしかける神原。
『するがモンキー』解決後の彼女と阿良々木は、とっても仲の良い学友となったのでした。
前言撤回。エッチみ溢れてる。
名前を呼んではいけないあの人
戦場ヶ原さんの前で、迂闊に他の女と親し気なそぶりを見せてはいけません。
それが特に、彼女の後輩であれば。
中学時代に『ヴァルハラコンビ』と称された戦場ヶ原と神原。
かつてスポーツの成績で上位を総ナメし、体育会系の生徒たちから絶大な信奉を勝ち取っていた黄金のタッグでした。
神原は一年先輩の女子を崇め、慕い、そして恋をして。
禁断の愛を、自らの内で育んでいたのでした。
しかし戦場ヶ原はこの当時、母との縁のために自身を虚飾していた折。
誰よりも優れた自分を演出するための、悪く言えばバーターとして神原を選んだだけだったと言います。(体面的であるにしろ)
清算しきれなかった昏い過去を悔やむ先輩と、煌びやかな栄光の記憶を頼る後輩。
同じものを見ているはずなのに、彼女らの心に浮かんだ宮殿は、まるで違う色をしていたのでした。
アニメ版は上記のリンクからどうぞ。
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