魔法少女特殊戦あすかにて、人類サイドと敵対するバベル旅団。
その旅団長である、旅団長=謎の魔法少女に関する考察を行うページとなっています。
果たしてその正体は?目的は?
現段階で発売されている、最新の12巻ベースで考察を行っていこうと思います。
バベル旅団長の正体は?
AMRで発射された魔法弾を指先ひとつで消し飛ばし、あすかとの対面の際には圧倒的な力の差を見せつけたバベル旅団長。
彼女の正体は、いったい誰なのでしょうか?
あすかの知っている人物
希美をさらった東アジア連合戦線との闘いで、窮地に陥ったアビゲイルを救うために颯爽と現れたバベル旅団長。
初めての対面の折に、あすかは目の前の魔法少女に対して既視感を覚えます。
あすかの知る魔法少女は、11人に絞られる
ディストニア大戦後に軍事活動との縁を切っていたあすかは、今現在世界中に300人ほど居るとされる魔法少女の大半と面識がありません。
よって彼女が感じた既視感が正しければ、大戦中に存在した計11名の魔法少女の中の誰かが、バベル旅団長として活動していることになります。
合言葉を知っている
「最後に笑う者が最も良く笑う」
イギリスのことわざを記したメッセージを発見するミア。
これは大戦中に互いに交わした鼓舞の言葉で、外部の者が知り得ない情報になります。
よってこれも前段と同じく、11名の第一世代魔法少女の中に裏切り者が居ることを強く示唆していることに。
ただし物語の進行において、”伝説の五人“がバベル旅団長であるという疑義はほぼ否定されています。
よって残るは、表向きに死亡したとされる6名の魔法少女の中にこそ、本当の旅団長が居ることになるでしょう。
またこのメッセージをわざわざ残すということが示す意味合いとして、以下のようなものが考えられるでしょう。
現段階では判然としないものの、ミアがCIAと共に追った一連を見る限りに、追う者に餌を撒いているという印象はほぼその通りと思われます。
恋愛対象が同性である
バベル旅団長はアビゲイルと親密な中である描写が、至る部分で描かれています。
このことが、彼女の正体を導き出す上でひと際大きなヒントとなっています。
上記はディストニア大戦中の回想シーン。
リーダーのフランシーヌは、あからさまに他の魔法少女たちを可愛がるような発言を繰り返しています。
フランシーヌでほぼ確定か?
これらのエビデンスから、
バベル旅団長の正体は死亡したとされる第一世代魔法少女フランシーヌでほぼ間違いないでしょう。
対面の際に見せつけた圧倒的なパワーも、かつて最強とうたわれた魔法少女であれば納得です。
フランシーヌはどうやって生き延びたのか?
大戦中に、修復不可能なほどの損傷を負ったフランシーヌ。
あすかの回想の中では、彼女はそのまま腕の中で亡くなってしまったはずです。
しかし仮にバベル旅団長がフランシーヌであるとするならば、どのようにこの窮地を脱したのでしょう?
ヒントは上記シーン。
あすかのカランビットで指を落とされたアビゲイルですが、旅団長によって見事に修復されています。
“冥獣の肉“を人間に転用することで快復が可能であるならば、彼女自身もその恩恵にあやかったと考えるのが自然でしょう。
…私もまだ「本調子」ではないしね
上段のコマでは、いかにも快復から間もないようなことを匂わせています。
よって経緯は不明なものの、恐らく地冥界側からの協力を受けて、死の際から舞い戻ったと考えるのが妥当でしょう。
冥獣らがどういった意図で彼女を蘇生したかは定かでないものの、その方法や副作用については、おぞましい行程が予想されます。
また未だ仮面の下は明かされておらず、治療が完全に済んでいるとは示されていないのもポイント。
しかし本調子でないのにあれだけヤバそうな実力を見せるとは。
全盛期に戻ったら、いったいどれだけ強いんでしょうか?
バベル旅団長とブランカの関係
魔術傭兵としてバベル旅団に与する、”甲冑の男“ことブランカ。
この男、単なる雇われの頭数ではないことが12巻で判明しました。
命を賭せる相手
大の男にここまで言わせるような間柄って、なかなかあるもんじゃありません。
しかし前段で示した通り、フランシーヌと恋仲にあるのは(肉体関係のみであろうと)アビゲイルです。
よって夫婦、或いは恋人の線は消去されるでしょう。
それではブランカにとって、フランシーヌはいったいどのような人物なのでしょう?
家族写真に思いを馳せる
ズメイの戦闘データを取得するため、起動に立ち会ったブランカ。
そこで彼は、「魔法少女か…」と呟きながらスマートフォンの写真を眺めます。
ここで明らかになるのは、ブランカが娘のために旅団の仕事をこなしていること。
そして「魔法少女」というワードを呟きながら写真を見るという行為は、すなわち画面の少女が魔法少女となんらかの関わりを持っていることになるでしょう。
フランシーヌとブランカは父娘?
順当に考えると、前段の写真の少女こそがフランシーヌ。
そしてその目的を助けるべく奮闘するのが、父ブランカなのではないかと推測が出来ます。
そして上記のコマでは、ブランカが現状を決して好ましくは思っていない本音がぽつりと語られます。
12巻の最終では、遂に冥獣王が復活を果たすことになります。
しかしこの行為すらも上記を踏まえると、未だ目的ではなくあくまで「手段」のうちであることが予測されるでしょう。
よって少なくともブランカは世の混迷や破滅を求めているわけではなく、すべてはフランシーヌを助けるために手を貸していることが読み取れます。
バベル旅団の目的は?
そもそもバベル旅団は一個の組織を指す名称でなく、武力行使に特化した一部署であることが示唆されています。
キム・カンスによる自白によれば、大元の組織名は”バベルの図書館“
そしてその尖兵こそが、”バベル旅団“であるとしています。
よってフランシーヌ率いるバベル旅団はある程度の権限を委託されているとしても、最終的な意思決定は”バベルの図書館”が行っているとみるべきではないでしょうか?
ここに前段の、ブランカやフランシーヌ個人の目的という部分が氷解するヒントが隠れていそうです。
そこでここでは、バベルの図書館というワードから彼らの目的を推察してみましょう。
現実にあるバベルの図書館とは?
「バベルの図書館」(バベルのとしょかん、原題: La biblioteca de Babel )は、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説であり、またそれに登場する架空の図書館である。
引用:Wikipedia
実はバベルの図書館には元ネタが存在し、元々は10ページほどのフィクション短編小説でした。
その内容はざっくり言うと、
「全宇宙に存在するすべての書物を無尽蔵に収めた図書館で、司書を務めた男の置き手紙」
というものです。
設定や世界観の魅力が凄まじく、クトゥルフなどのように後年の作家たちに大きな影響を与えました。
バベルの図書館を名乗る意味とは
キム・カンスは自白の際、
「世界を作り変える」
と言っています。
引用:魔法少女特殊戦あすか
原作の「バベルの図書館」自体には世界改変の描写は無いとされます。
それどころか逆に、粛々と未来永劫続く、不変にして不動のイメージすらあります。
よって本作「魔法少女特殊戦あすか」におけるバベルの図書館の設立目的は、ネーミングにおける自己否定を含んだ、一種のアイロニーなのではないでしょうか?
新しい酒は新しい革袋に盛れ
「新しい酒は新しい革袋に盛れ」
フランシーヌの台詞は、人間・精霊・冥界の三世界や、それを取り巻く現存の法則を指したものでしょう。
言い換えれば、
「決まりきった現存の三世界ルールを打破する組織」
これこそが、本作バベルの図書館、およびバベル旅団の目的なのではないでしょうか?
アニメ版は上記リンクからどうぞ。
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